上宮天満宮の梅の花

 カテゴリ/高槻Life 投稿日/2018-03-11

菅原道真が一生涯を通じて愛し続けた花・梅。
上宮天満宮といえば、高槻を代表する梅の名所でもあるのです。

高槻Lifeの写真1

もともと、奈良時代には、桜よりもポピュラーな花だったとされる梅。
とりわけ、菅原道真は、この梅の花が大好きでした。
 
当時から神童として名を馳せた道真が、初めて和歌を詠んだのが5歳の時のこと。
その際、テーマに取り上げたのも、梅の花だったといいます。
もちろん、広いお屋敷の庭には、たくさんの紅梅・白梅が植えられていました。
 
そして、「道真と梅」といえばこの和歌。
 
「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」
(梅の花よ、東風が吹いたら、きっと花を咲かせておくれ。
主である私がいなくても、春を忘れないで・・・。)

高槻Lifeの写真2

京の都から太宰府へと左遷になったとき、菅原道真が惜別の思いを込めて詠んだものです。
こう語りかけられた梅は、道真の後を追って、京都から遠く九州の地まで、一瞬のうちに飛んで行きました。
太宰府天満宮には、今もこの「飛梅伝説」の梅といわれる樹齢1000年を超える木が残されているのです。
 
太宰府で不遇の身を嘆きながら最期を迎える道真。
どんな境遇に置かれても、漢詩を作り続けた道真の絶筆もまた、梅をテーマにした作品でした。
 
梅を愛し、梅とともに生きた菅原道真。
「忍耐」「高潔」という花言葉を持つ梅の花に、人々は死して神様となった道真の姿を重ねるのです。

高槻Lifeの写真3

JR高槻駅、西武百貨店から、上宮天満宮の本宮へと続く急な坂道。
まるで人生そのものを表わすような、長く苦しい上り坂です。

高槻Lifeの写真4

けれども、坂の上には、学問の神様が愛した梅の花が私たちの訪れを待っています。

高槻Lifeの写真5

まだまだ寒いこの時期に、誇り高く咲く上宮天満宮の紅梅・白梅。
高槻や北摂の学生たちは、坂を上り、天神様にお参りし、梅の花を見て、匂って・・・。
学問を修めるために必要不可欠な「忍耐」の大切さを学びとっていくのかもしれませんね。
 
今年も一人でも多くの受験生に吉報がもたらされますように・・・!

高槻Lifeの写真6

 カテゴリ/高槻Life 投稿日/2018-03-11